2018年6月議会 一般質問(抜粋)『関之尾の観光資源の利活用』について
【背景】
歴史文化研究会議員連盟で、庄内地区まちづくり協議会の方と協議し、庄内の観光資源の視察を行いました。また都城の観光地である関之尾の滝でボランティアをしている団体からの意見を伺いました。関之尾の滝は都城で誇るべき観光資源であるが、その維持に関しては、地域の方による力が大きい状況があったため、市でやるべきことを明確にし、市の方針を伺うことにしました。
【質問】
庄内地区では,観光に関する整備をまちづくり協議会が実施している部分があるときいています。
質問します。観光地の予算において,行政が担う部分とまち協が担う部分はどのようになっているのでしょうか。
【答弁】
関之尾公園内の整備としましては,昨年度,市では公衆トイレの洋式化と案内看板等の多言語化表示に取り組んだところです。一方,まちづくり協議会では,関之尾滝入り口の東屋の建設や夏季における関之尾滝のライトアップ事業等に取り組んでいただいております。まちづくり協議会は,地域住民の視点から,特色を活かした地域づくりに取り組んでいただいているところです。
【質問】
関之尾むかえびとの会は観光ボランティアを実施している団体です。ゴールデンウィークも観光ボランティアを実施しておりました。私が行ったときは,山口県から起こしの高齢の夫婦を案内しており,男性の方は盲目で案内があったことで,非常に喜んでおられました。ボランティアの方は年会費1000円を支払い,休日に手弁当でボランティアを行っている状況です。収入源として郷土料理講習などを実施して収入を得ている状況ですが,保健所の指導により,従来の施設では実施が難しい状況があるようです。現在12名で活動されておりますが,今年は1人やめられたそうです。
質問します。観光ボランティアに対する支援はどのように考えておられるのでしょうか。
【答弁】
関之尾むかえびとの会は,ボランティアガイドとして,関之尾公園内の観光案内に努めていただいており,今年度発足10周年を迎えられました。昨年度は,1714名のお客様のご案内をしていただきました。市では,むかえびとの会が企画される研修会やウォークラリー等のイベントへの支援を行っております。また,観光ボランティアガイドの予約業務等は,観光協会が行っております。
【質問】
関之尾の甌穴群は,その数と規模が世界一と言われ地質学的にも非常に重要であるとして,昭和3年に国の天然記念物に指定されています。また,関之尾の滝は昭和33年に母智丘関之尾自然公園として県の指定を受け,平成2年には日本の滝百選にも選定されています。平成22年には霧島連山が日本ジオパークに認定され,関之尾公園もその区域として登録されています。これだけの観光資源があるにも関わらずハード面の設備は30年前とあまり変わっていないように感じます。しかし,都城において多くの観光客を呼ぶことのできる資源の一つであると考えます。
質問します。ジオパークである関之尾の利活用をどのように考えておられるのでしょうか。
【答弁】
関之尾滝は,ジオサイトにも登録され,多くの観光資源を有する,本市を代表する観光地の1つであります。本市では,霧島ジオパークを巡るジオトレッキングツアーを開催しています。また,都城観光協会や庄内まちづくり協議会等が主催して,幅広い年齢層に応じた様々な体験型イベントを実施していただいております。最近の取り組みとしては,インバウンドに対応したWi-Fi環境の整備や案内看板等の多言語化表示,トイレの洋式化を実施し,環境整備を図っております。今後も,現在の取り組みを継続しながら,観光地の魅力を高め,更なる誘客ができるよう関係機関と連携を取りながら利活用を図っていきたいと考えております。
【提言】
関之尾の観光地としての維持は,まち協やボランティアによって成り立っている部分があります。国を代表する資源であるため,しっかり手を入れるべき所は手を入れ,また,関之尾緑の村の研修センターやケビンなども改修を実施し,魅力あるジオパークを目指すよう提言します。
2020年3月議会 一般質問(抜粋)『関之尾公園リニューアル』について
【質問】 観光イノベーターに,期待されていることには,観光素材(ヒト・モノ・コト)を発掘することもですが,代表する観光資源を最大限に活用することも求められているのではないかと考えます。関之尾公園のリニューアルに伴う活性化もあるのではないでしょうか。2018年の6月定例会で,観光資源の活用として関之尾滝を取り上げました。その中で,観光地として行政が手を入れるべきところは手を入れ,関之尾緑の村の研修センターやケビンなども改修を実施し,魅力あるジオパークを目指すよう提言をおこないました。
質問します。今回,関之尾公園はリニューアルが始まりますが,滞在型の観光地となるリニューアル,例えば,グランピングやオートキャンプができるリニューアルはあるのでしょうか?
【答弁】
令和2年度は,関之尾緑の村において,アウトドアの専門家や地元関係者を招いたキャンプによる実証実験を実施します。同時に,関之尾にどのような宿泊施設が適しているのか,また,採算性や管理運営面なども視野に入れながら,専門事業者から志悦整備の提案をいただくアドバイザリー業務も実施してまいります。関之尾公園の自然公園としての魅力を体験していただくには,グランピング等は大変良い視点であると考えているところですが,アドバイザリー業務の提案も踏まえ,具体的な整備内容について検討してまいります。
【提言】
関之尾滝をはじめ,都城には全国に誇れる素材がいくつかあります。今回,たちばな天文台を中心に取り上げましたが,各15の地域にある素材とその魅力を活かした取組を行うよう提言します。是非,観光イノベーターには,責任者の方だけでなく,しっかりと現場の方々の声も聴いていただき,活躍することを期待しています。