2018年6月議会
(1)性同一性障害やLGBTの方への行政の配慮
(2)学校における環境整備
【背景】
私が立候補するきっかけの一つがこの性同一性障がいの方の話でした。自らが性同一性障がいであることを周りに言えず,特に両親には言うことができなかった。様々なつらい目にあってきて今でも言いたくない。しかし,未来の子ども達に同じ思いをしてほしくない。そのために多くの人に状況を知ってもらわなければならない。未来の子ども達のために,今を生きている我々大人が,精一杯やらなければならない。この言葉が今の私を後押ししました。また,今年に入り,新聞でもLGBTが特集されており,関心が高まっている状況であります。2015年の電通総研LGBT調査によると人口の7.6%,13人に1人がセクシャルマイノリティーという結果です。宮崎では他県と比較しても行政の対応が遅れているとききます。
(1)性同一性障害やLGBTの方への行政の配慮について
【質問】
他の市町村では,条例を作り,行政窓口での対応の手引きを作成したりしている行政もあります。
質問します。行政窓口での性同一性障がいの方やLGBTの方への配慮の状況を教えてください。
【答弁】
本市では,市民課窓口をはじめとする行政窓口が多数あり,性同一性障害やLGBTの方だけでなく,すべての人の個人としての尊厳に配慮した対応を心がけております。例えば,ソフト面においては,コンシェルジュを配置し,申請手続きにお困りの方などのお手伝いや,高齢者の同行支援をさせていただいております。なお,申請手続き上,性別の判断を必要としない住民票の写し等の交付申請書などには,性別欄を設けておりません。また,ハード面については,今回のレイアウト変更により,プライバシーをより重視した個別相談窓口を設置しております。
【質問】
質問します。相談場所はどのようになっているのでしょうか。
【答弁】
都城男女共同参画センターに,女性総合相談窓口を設け,研修を受けた相談員が相談業務を行っております。面接相談では,個室にて相談を受けるなどの配慮を行い,電話相談においては,性別にかかわりなく相談を受けております。
(2)学校における環境整備について
【質問】
岡山大病院ジェンダークリニックで医師を務める中塚教授によると、同クリニックの受診者1167人に実施したアンケート結果,約9割が「中学生までに体の性別に違和感を抱いた」と回答したそうです。体の悩みや周囲の無理解でいじめを受けたなどとして、小学生や中学生で自殺を考えたと答えた当事者も多かったともあります。中塚教授は「子どもに性の多様性を伝えるには学校の役割が一番大切。正しい知識を子どもたちに伝えることで、性の多様なあり方を受け入れられる子どもが増え、当事者も過ごしやすい環境をつくれる」と話しています。教師や友達から理解されず、精神的に追い詰められ、不登校やリストカットなどにつながる子どもも少なくありません。
質問します。学校教育において,制服,名簿,トイレなど,どのような配慮をされているのでしょうか。
【答弁】
制服については,特に配慮を行っている学校はありません。名簿については,5月現在で役56.4%の学校で男女混合名簿が利用されています。トイレについては,校内の多目的トイレや職員用トイレの使用を認めています。また,多目的トイレの扉に,男女の顔のイラストで掲示するなどの配慮している。
【質問】
大阪医科大学の康純准教授によると 「受け入れてもらってる、このこと(性別の違和感)は隠さなくていい、それを言っても周りの人が受け止めてくれるんだという気持ちを持てるかがすごい大事。」と言われております。正しい理解というところが一番大きくて、基礎的な知識を持っていただく、あるいは社会的にどういうふうな状況なのかを知っていただくというのが、学校の中でいろんな子ども、あるいは学校の先生方、場合によっては保護者の方に1人でも多くそういうことを伝えていっていただくというのが、すごく大事になると思います。
質問します。教職員への研修状況と児童生徒への学習状況を教えてください。
【答弁】
教職員の研修については,実施したあらうあいは実施を検討中という学校が合わせて約9割という状況です。実施した学校では,外部講師の講話や新聞記事を活用した研修のほか,スクールカウンセラーに相談があったケースをもとにした事例研修等を行っています。児童生徒の学習状況については,指導を行ったあるいは指導を検討中という学校が合わせて約7割という状況です。実施した学校では,道徳や学級活動の時間,全校集会等を通した指導等を行っている。
【提言】
ジェンダーの平等社会を目指すため,多くの方に現状をしってもらい理解をしていただきたいと考えます。多様な生き方を認めることのできる地域であって欲しいと考えるところです。
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