2022年9月議会
【背景】
市民の声として、安全・安心に関する対策の声が多くあります。例えば、交通事故が行らないように交差点をどうにかできないかや、子どもの通学路になっているが草が大きくなり歩道もないため危ないのではないかとか、隣の空き家が放置してあり心配であるなどがあります。また、本市の交通事故は、発生件数、負傷者数いずれも減少傾向にありますが、65歳以上の高齢者の交通事故の割合が増加傾向にあり、事故の発生原因としては、その多くがわき見・同性不注視等の緊張感を欠いた漫然運転によるものとなっております。また、飲酒運転者は、依然として後を絶たず、市民一丸となった飲酒運転根絶に対する意識の向上も喫緊の課題となっているようです。今回は、道路事情による安全対策を中心に伺います。
【質問①】
事故・事件の件数について、市内でも減少傾向にあると伺っています。しかしながら、事故は沖水地区内で多く、事件は市街地で多いという話を聞いております。
質問します。地区ごとの事故や事件の状況はどのようになっているのでしょうか。
【答弁】
本市では、地区別の交通事故件数、刑法犯認知件数は把握しておりませんので、本市を管轄する都城警察署に確認いたしました。その結果、都城警察署でも地区別の統計は行っていないとのことでしたので、事件、事故の発生傾向も含め、各地区における現状については、把握できない状況でございます。
【質問②】
令和3年11月18日開催の都城警察署協議会において、都城警察署長から、社会の変化に適応するための組織体制の再編整備について、諮問が行われております。その中で、特に高崎交番の日勤制交番化を具体的な事例として示し、交番・駐在所の統廃合に関する諮問しております。交番の統廃合の話が関係者へ行われているようである。
質問します。交番の統廃合はどこが対象になっているのでしょうか。また、市民の声としてどのようなものがあるのでしょうか。
【答弁】
宮崎県警察が令和2年度に取りまとめた「社会の変化に適応するための組織体制の再編整備に係る基本方針」には、昨今の警察機関を取り巻く情勢等を踏まえ、交番・駐在所の統廃合を段階的に進めることが示されております。この方針に基づき、都城警察署管内では現在、上町交番、中央交番及び志比田交番の統廃合が検討されており、各交番の連絡協議会や、所在する地区の公民館長会議などで、統廃合の方針について説明されているようです。なお、統廃合の実施時期や新しい交番の設置場所等が決まっていないこともあり、市民の皆様からの具体的な御意見等については、今後、把握していくことになると聞いております。
【質問③】
都城には日本最古の警察署庁舎があります。都城市東町の都城署で、1957年3月完成し、2度の建て増しや耐震補強工事、雨漏りの修繕など必要な修繕を繰り返しながら、今も現役の警察署として、地域の治安維持の拠点として使われております。地元では約20年前から庁舎改築を求める声が出ているものの、改築は進んでいない状況です。昨年の県議会においても都城警察署建替えの話がでました。
質問します。都城署の建替えについて、本市としては、どのように考えているのでしょうか。
【答弁】
警察機関は、安全、安心な社会の形成という面において、重要な役割を担う機関であり、都市機能であると認識しております。したがいまして、本市としましては、現状の人口分布や施設等の集中度、今後の人口動態や社会情勢の変化なども勘案しつつ、治安維持の拠点としての機動性、機能性が確保できる適正かつ効果的な場所に、新しい都城警察署が整備されることが望ましいと考えております。
【提言】
警察は県の管轄ではあり、決定権は県かもしれません。しかしながら、影響を受けるのは都城市民です。現在把握されていないようでしたが、治安維持の拠点としての機動性や機能性が確保できる適正かつ効果的な場所かを検証するためには、市民の声を含め都城の状況を理解しておく必要があると考えます。適正かつ効果的な場所か市民へ説明できるよう市としても情報収集を行うよう提言いたします。
【質問④】
都城志布志道路の乙房ICまで開通となり、全線開通が楽しみである声が多く聞かれております。しかし、現在、乙房ICまでしか繋がっていないことから、乙房ICから都城ICまでの県道、市道を抜け道として利用する車両が多くなってきています。それにともなってか今まで事故がなかったようなところでも、事故がおこっているようです。
質問します。国は全線開通となった場合の乙房ICから都城ICまでの県道や市道の交通状況はどのようになると考えているのでしょうか。
【答弁】
乙房インターチェンジから都城インターチェンジまでの県道、市道の交通状況につきましては、国土交通省に確認したところ、都城志布志道路が都城インターチェンジまで供用した後は繋がれば、都城インターチェンジ方面に向かう車両は、そのまま都城志布志道路を利用することになることから、交通量は軽減されるのではないかと伺っております。
【意見】
現在でも、沖水小学校の前の道路を、横断待ちの児童がいるにも関わらず減速さえしない車もあるようです。交通量は減少する見込みのようですが、この道路は交通量が増加したり、大型車が入り込んだりし、危険性が増加する可能性があるかと考えます。
【質問⑤】
市内においても事故の多い道路や交差点というのがあるようです。そのような場所に対しては、市民から対策が求められていると考えます。
質問します。例えば、その中でも事故の多い沖水地区の交差点において、市は安全対策を考えているのでしょうか。
【答弁】
沖水地区内におきまして、特に交通事故が多い場所としましては、都北町の市道 神之山・高木線に、市道 都北374号線 及び 旭・萩ケ迫線が接続する交差点でございます。本交差点につきましては、見通しが悪く、車両同士による、出会い頭の衝突事故が多いことから、今年度中に見通し改善等の対策を予定しており、警察及び関係者と協議を進めているところでございます。
【意見】
市内の交差点改良が進んでおり安心しました。今後より事故の少ないまちを期待しています。
【質問⑥】
要望の窓口について、内容によって担当窓口へ行くことになりますが、市民からはどこへ行けばよいかわからないという声が聞こえてきます。例えば、交差点での事故が多く安全対策をして欲しいという要望があります。手段としては多くのことが考えられます。カーブミラーの設置や白線の引き直しであれば維持管理課、道路拡幅であれば道路公園課、グリーンベルトの設置であれば教育委員会、停止線や交通規制であれば警察となります。どのような安全対策を行うのが適切なのか最善なのかは、市民よりも行政の方が把握していると考えられ、相談窓口をわかりやすくすることが望まれております。 また、場所によっては、本庁や総合支所と要望先が分かることになるが、各支所においても要望を受付けし、担当課に引継ぎができる体制が望まれています。
質問します。要望窓口について安全対策を行う上で、土木部としてはどのように考えているのでしょうか。
【答弁】
土木部への安全対策の相談につきましては、どの課の窓口においても、相談の内容に応じて担当課を案内しているところでございます。なお、担当課におきましては、相談の内容に応じた効果的な対策が図れるよう、関係課や警察等と連携を行っております。また、要望につきましては、場所によって本庁や総合支所と担当課が分かれることになりますが、どちらでも受付を行い、担当課へ円滑に引継ぎができるよう、体制の構築を行ってまいります。
【意見】
土木部内では、今後より連携がとられるとのことで理解しました。
【質問⑦】
都城市のLINEアプリにサルの目撃情報を送信できる便利な機能があります。これと同様に市民が道路の穴ぼこ情報などの様々な要望をLINEで送信できるようにすることで、パンク事故等を未然に防いだり、早期に安全対策を行えるようになるのではと考えられます。全ての要望をLINEでということは難しいかもしれませんが、例えば穴ぼこ情報だけでもLINEの活用を検討してもよいかと思います。
質問します。穴ぼこ情報のLINEでの活用の考えはないのでしょうか。
【答弁】
現在、道路の穴ぼこ補修につきましては、職員によるパトロールのほか、市民の皆様からの電話やホームページからの通報により対応を行っているところでございます。通報が電話からの場合は、直接会話することで場所の特定を行い、迅速な対応ができております。しかし、ホームページからの場合は、通報内容に穴ぼこの正確な位置情報と連絡先が記載されていない際に、位置の特定が困難になり、迅速な補修が行えず、苦情や事故が発生する可能性がございます。現時点ではホームページからの通報は年間数件程度であり、苦情や事故が発生した事例はございませんが、LINEアプリでの通報サービスを開始した場合は、電話やホームページに比べて容易に通報が可能なため、正確な位置情報や連絡先が記載されていないケースが多発するおそれがございます。また、国土交通省が都道府県等と連携して取り組んでいます道路緊急ダイヤル、シャープ9910においても、電話による通報としているところです。このことから、本市におきましても、現時点でLINEアプリでの通報サービスを導入する予定はございませんが、今後、国及び県内他市の動向にも注視してまいります。
【提言】
熊本市では、市民レポートとしてすでにLINEによる市民からの情報提供を導入しております。今回は、土木部関係を例に質問いたしましたが、要望に関する総合窓口の設置やLINEの活用は、土木部の問題ではなく、市役所全体の体制の問題であります。部ごとの対応ではなく、広い視点で検討を行うよう提言します。
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