2022年6月議会
(1)「スポーツランドみやざき」の積極的なPRと団体の誘致について
(2)スポーツ施設の整備・拡充について
(3)スポーツツーリズムの推進について
(4)本市のスポーツの競技力向上について
(5)グラウンドゴルフの環境について
(6)市長杯の創設について
【背景】
本市は、今年度組織が変更になり、スポーツ政策課や国スポ・障スポ準備課、スポーツコミッションが新たに設置されました。また、県においても、県観光推進課スポーツランド推進室の組織が拡充され、同室に「スポーツキャンプ推進担当」と「スポーツツーリズム推進担当」が設置されました。今後より、県と連携したスポーツでの取組が必要になってくると考えます。
(1)「スポーツランド都城」の積極的なPRと団体の誘致について
【質問①】
5月25日に、市内の経済団体からプロ野球キャンプ誘致に関する要望書が出されました。また、県は、都城市や延岡市、綾町等にJリーグ、ラグビー新リーグからあわせて10チーム程度の新規誘致と県内各地での100チーム以上のアマチュア合宿への波及の促進を検討されております。
質問します。市として、PRと誘致をどのように考えているのでしょうか。
【答弁】
宮崎県は、一年を通して温暖で快晴の日が多いという恵まれた気候や、様々なスポーツ施設が充実している点などが、大きなPRポイントであると考えております。
その中で、本市のPRポイントとしては、宮崎空港や鹿児島空港、神戸からのカーフェリーが発着する宮崎港から1時間圏内に立地していることが挙げられます。
加えて、令和元年及び令和2年と2年連続で、市町村別農業産出額で全国1位になるなど、「肉と焼酎のまち」に表される食の豊かさもPRポイントであると考えております。
また、行政単独ではなく、市観光協会等の民間団体と一体となった受入体制を整えている点も、本市のおもてなしの最大の特徴であると考えております。
このように他市町村と差別化を図ることで、これまでプロチーム等のキャンプをはじめ、アマチュア合宿の誘致に積極的に取り組んできたところです。
さらに、本年4月には、一般社団法人都城市スポーツコミッションを設立し、より強力にスポーツ誘致が推進できる体制強化を図っており、今後も引き続き、本市の魅力を最大限にPRするとともに、県や関係機関との連携をさらに深め、積極的な誘致活動を展開してまいります。
(2)スポーツ施設の整備・拡充について
【質問①】
県は、シーガイアにトレーニングセンターの整備を進めております。本市も、山之口に県陸上競技場や都城運動公園の整備が進められているところです。2019年3月議会でスポーツ施設の+αについて質問しました。また過去に、市営球場に屋内トレーニング施設があればと高校野球の関係者からもありました。
質問します。都城運動公園の屋内競技場の内容はどのようになっているのでしょうか。
【答弁】
都城運動公園の野球場西側に整備する屋内競技場は、令和6年度にかけて整備を予定しております。施設の整備内容につきましては、5月25日に市内6つの経済団体から、プロ野球キャンプ誘致の要望がありましたので、要望への対応も踏まえ、これからの設計の中で決定してまいります。
【質問②】
県の屋外型トレーニングセンターは、Jリーグ誘致のため、人工芝と天然芝を組み合わせたハイブリッド芝を採用しています。これにより、質の高いグラウンドコンディションだけでなく、通年での活用や維持管理費用の削減につながるようです。
質問します。本市のサッカー場についても、ハイブリッド芝の整備を検討してはと考えるが、いかがでしょうか。
【答弁】
一般的に導入されているハイブリッド芝は、人工芝5パーセント、天然芝95パーセントで構成されており、人工芝と天然芝が混在することで、天然芝よりも耐久性に優れ、養生期間の短縮が期待されることから、新たに県が整備する屋外型トレーニングセンターでも採用されたものです。
一方、管理面では、芝を刈る際に高度な技術が必要なことや、水や肥料を与える頻度が多くなり維持経費が高くなること、また管理自体が難しくなるなど、課題点も指摘されています。さらに、天然芝よりも高額な初期投資が必要となるなど、導入に際して解決すべき点も多いことから、本市では現在のところ導入予定はないところです。
【質問③】
現在、公共施設のインターネット予約を試行的に行っているところがあります。スポーツ施設について、同じ指定管理者であっても、FAXでの申込書の送信や当日での申込書の記入でよい施設もあれば、すぐに申込書を提出しなければならないところなど様々な状況があります。また、施設が空いていない場合、次々と電話をして探さないといけない場合もあります。施設の予約状況が一覧でわかり、ネット予約ができる環境が望まれています。
質問します。市内全てのスポーツ施設の予約をインターネットでできるようにはしないのでしょうか。
【答弁】
スポーツ施設のインターネット予約につきましては、本年度、4つの地区体育館で公共施設予約システムの実証事業を行っております。今後は、実証結果等を踏まえて、スポーツ施設を含む公共施設予約システムの導入を進めてまいります。
(3)スポーツツーリズムの推進について
【質問①】
スポーツツーリズムとは、スポーツを「観る(観戦)」「する(楽しむ)」ための移動だけではなく、周辺の観光要素や、スポーツを「支える」人々との交流や地域連携も付加した旅行スタイルです。スポーツツーリズムを推進していくことにより、新しい旅の魅力を作り出し、交流人口の増加を目指すことができます。今から準備する検討することで、国スポが都城のスポーツツーリズムを発信する場になる可能性もあります。
質問します。市としては、どのように考えているのでしょうか。
【答弁】
スポーツツーリズムは、スポーツ観戦や参加して楽しむための旅行だけではなく、行先周辺の観光に加え、スポーツを支える人々との交流や地域連携も付加した旅行を楽しむ、新たな旅行スタイルのことを指します。
令和9年に開催予定の国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会は、まさに本市へのスポーツツーリズムを体験できる絶好の機会と捉えております。
この本市へのスポーツツーリズムの企画提案はもちろん、実際の実施運営の中心的な役割を果たす組織として、本年4月に一般社団法人都城市スポーツコミッションを設立いたしました。この組織は、スポーツ振興及び交流人口の拡大を図り、地域・経済の活性化に資することを目的に市が設立したもので、業務の中には、スポーツ振興と地域振興を結びつけた活動の推進も含まれており、スポーツツーリズムも取組のひとつに位置付けられております。
本市としましては、今後のスポーツ拠点施設等の整備状況や国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会を踏まえ、一般社団法人都城市スポーツコミッションと連携しながら、本市の魅力を生かしたスポーツツーリズム等の地域振興の取組を推進してまいります。
(4)本市のスポーツの競技力向上について
【質問①】
本市のスポーツ競技力向上のためには、小中高と連携した支援と地元で育てる環境が必要だと考えます。また、高校総体では、市内の多くの高校生が活躍しましたが、優勝だけにスポットを当てるのではなく、ベスト4やベスト8の子どもたちにも光をあて、支援することも必要かと考えます。
質問しています。本市のスポーツ競技力の向上のために何を実施しているのでしょうか。
【答弁】
本市では、国民スポーツ大会、全国障害者スポーツ大会など国内トップレベルの大会や、国際大会で活躍できるジュニア選手の発掘・育成及び競技力向上などを目的に、一般財団法人都城市スポーツ協会や関係競技団体と連携し、みやこんじょジュニアトップアスリート事業に取り組んでおります。
この事業では、小中学生を対象にした体育大学等の講師による実技指導講習会や強化選手の合同練習会を実施しております。
また、各競技団体の小中学校及び高校の指導者を対象にした指導者講習会も実施しております。
これらの取組を通して、小学生から高校生までの競技力の向上を図り、本市の代表として、高校総体などの大会において実力を発揮し、活躍できる選手の育成につながるよう、今後とも取り組んでまいります。
【提言】
先日、沼尻杯中学生レスリング選手権大会があり、本市の中学生が全国で2位という結果を出しております。このレスリングは、スポーツ少年団に優れた指導者がおりましたが、以前は、中学・高校で続けるには、環境がなく、市外県外に進学している状況がありました。現在は、都城西高校や南九州大学でも施設が整備され、レスリングを続ける環境ができました。また、モンゴル交流事業では、レスリングの浜口京子選手や永田克彦選手が来られたことがあります。過去には、伊調かおり選手や吉田さおり選手も来られたことがあります。オリンピアンに触れたりすることとともに、競技人口を増やし、地元に残って活動できる環境が大切で、競技力向上につながるのではないかと考えます。
(5)グラウンドゴルフの環境について
【質問①】
本市のスポーツ競技人口では、高齢者のグラウンドゴルフがかなり多いのではないかと考えます。広場で気軽にできるスポーツであり、高齢者の健康増進にもつながっているところです。日本グラウンドゴルフ協会が認定するコースは、宮崎県には、霧の蔵グラウンドゴルフ場しかありません。グラウンドゴルフは本市の強みの1つではないかと考えます。
質問します。正式な大会ができるような場所をもう1ヶ所つくるなどの検討はないのでしょうか。
【答弁】
正式な大会が開催可能なコースとして日本グラウンドゴルフ協会が認定する条件には、施設名称を「グラウンドゴルフ場」とすることや、規定のコース距離を確保することなど、様々な条件が規定されており全てクリアする必要がございます。
一方、グラウンドゴルフは、ホールカップが不要なことから、コース距離が確保できる芝生広場等があれば、どこでも競技を楽しむことが可能であり、他のスポーツ競技と共存が可能な種目となっています。
現在、運動公園内にある芝生広場等は、競技種目を限定せず多目的に利用されています。認定取得のために施設名称を変更した場合、多くの市民の皆様が利用制限を感じる可能性が否定できないことから、現状としましては、認定コースの整備は検討していないところです。
民間の施設ではございますが、本市には県内で唯一の認定コースがございますので、大会等の実施に際しては、活用いただくことも可能であると考えております。
なお、各地区には、芝生広場や多目的広場がございますので、市民の皆様には、引き続きグラウンドゴルフをはじめ、様々な競技で活用いただきたいと考えております。
(6)市長杯の創設について
【質問①】
スポーツ大会によっては、市長があいさつを行うことや来られることで、市もバックアップしている大会ということで、参加者も増加し盛り上がるという声を聴きました。ウィズコロナで、様々なイベントが始まりつつありますが、スポーツを通して、経済活性化につなげることもできると考えます。また、スポーツランド都城のPRにもつながると考えます。
質問します。各種競技で市長杯などを企画してはどうかと考えますがいかがでしょうか。
【答弁】
各種スポーツ大会は、各競技団体が主体的に目的を持って開催されています。
大会開催に当たって、市長杯名義使用の御希望があった場合につきましては、スポーツの振興に寄与する大会であることはもちろん、公益性や公平性などの総合的な観点から判断したいと考えております。
【提言】
スポーツランド都城として、全国に響くよう確立していくためには、課題として、積極的なPRによるさらなる団体・チームの誘致、スポーツ施設の整備・拡充、キャンプ・合宿の通年化や多種目化、スポーツツーリズムの推進、スポーツの競技力向上があります。これらの課題検討を提言します。
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