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執筆者の写真いっとく

地域振興~消防団の活動支援~

更新日:2022年4月25日

2020年9月議会

(1)消防団詰所の設備

(2)消防車両の更新

(3)市職員の消防団員


【背景】

 7月3日からの引き続く大雨では、西日本及び九州各県で甚大な被害が生じました。またその後7月25日の埼玉県三郷市の竜巻、7月28日からの東北地方での大雨により被害が拡大しています。これらの災害を含めた被害は、7月31日現在で全国34県に及び、人的被害114名(死者82名、行方不明4名、負傷28名)、住家被害17,551棟(全壊270棟、半壊576棟、一部破損855棟、床上浸水7,676棟、床下浸水8,174棟)が報告されているところです。9月6日には,特別警報級と言われた台風10号が爪痕を残しました。消防団は,豪雨や台風上陸前から避難誘導・警戒活動等を行うとともに,被災すれば救助活動や避難所支援活動を実施することになります。台風通過後においても,被災状況確認や安否確認,行方不明者の捜索など地域の安心・安全を守るための幅広い活動を実施することになると考えます。防災の視点から消防団の役割は重要なものであり,都城市地域防災計画の中においても消防団の役割が記載されています。2018年9月定例会の一般質問において,「本市の消防団の課題としては,若年層の消防団の確保であると認識し,そのため,消防車両の更新や,長時間の災害対応に配慮した詰所の整備など,若年層に配慮した活動環境の整備に努めていく」と答弁がありました。また,「消防庁が定めている消防団を中核とした地域防災力の充実強化に関する法律により,新規採用職員の消防団入団研修事業の実施や将来の団員確保を目的とした中・高・大学生消防団体験事業,2017年度からは学生消防団活動認証制度を新たに取り組んでいるところである」と答弁がありました。それらの課題の状況を確認していきたいと思います。


(1)消防団詰所の設備について

【質問】

都城市消防団が運用する詰所は八十三カ所あります。施設の更新につきましては、基本的には老朽化した施設について改築とし,躯体構造の強固なものについては改修により一定期間機能を保持させることとしており,今後の改修に期待しているところです。今年3月定例会においても,同僚議員が質問しており,それに関連して伺って参ります。

総務部長の答弁において,「トイレの設置がされていない詰所につきましては、これまでに整備を進め更新を予定している詰所を除き、ほぼ完了しているところでございます。」とありました。しかしながら,実際は,トイレがない詰所が複数あり,矛盾しているようです。

質問します。トイレ整備の実情はどのようになっているのでしょうか?

【答弁】

更新を予定している消防団詰所を除き、トイレ設置はほぼ完了しております。ただし、トイレのない詰所はございます。それらは、敷地狭小のため、トイレの増設ができない詰所ですので、隣接する公民館等のトイレを利用しています。

【質問】

では,エアコンについてはどうでしょうか。新築の消防団詰所は,将来的にエアコンを設置することになったとき備え、その際、壁に穴をつくるとなると別途工事費等が発生するため、新築時にほとんど費用が発生しない段階で対応し,この数年、新築された詰所の壁には、エアコン用の穴が設けていると伺っています。しかしながら,市が空調の設置を行った詰所はなく,詰所の空調設置については、詰所待機が年間を通して少ないことなどから、設置の計画は現在のところ予定していないと過去の答弁でありました。また,シャワー室が完備されている詰所では,熱中症対策として,シャワーで体温を下げることなども効果的と考えているとありました。詰所待機が年間を通して少ないのであれば,シャワー室の利用は更に少なく,エアコンの方が需要があるように考えます。

質問します。自己負担を含め,エアコンの設置を行っている詰め所があるのでしょうか?

【答弁】

エアコンが設置されている詰所は、83箇所中46箇所です。


【質問】

83箇所中46箇所ということで半数を超える詰所がエアコンをつけている実情があるようです。それだけ必要性が高いことを表しているかと考えます。

質問します。自分たちでエアコンをつけることをどう考えているのでしょうか?

【答弁】

これまでは、災害時に長時間の詰所待機を想定していなかったため、エアコン設置は行っていませんでしたが、消防団員の詰所待機時間が長期化する傾向にあるため、エアコンを各部において設置したものと考えています。


【質問】

過去の同僚議員の一般質問の答弁において,空調設備について,県内各市の状況等や、その必要性を検討していくとありました。

質問します。県内各市の状況等や、その必要性をどう考えているのでしょうか。

【答弁】

県内九市の状況としましては、宮崎市と日南市が近年、詰所の更新にあわせてエアコンを設置されており、それ以外の市では、エアコン設置は行っておりませんでした。昨今の消防団の風水害出動は長時間にわたり、消防団員の健康面への影響を配慮し、今後は詰所の更新にあわせてエアコンを設置して参りたいと考えております。


【質問】

今回の台風10号においては,消防団の安全性を考慮し,自宅待機ということでした。しかしながら,消防団によっては,水門管理,水防団として夜間も1時間おきに水位の状況確認のために巡回していたり,半日以上も待機していたりという状況もあったようです。これは新しく更新された詰所だけの問題ではないかと考えます。

質問します。更新がされない詰所においてはエアコンが設置されないという認識でよろしいでしょうか。また,更新の予定がない詰所に新たにエアコンを設置する場合,補助金などの助成をする考えはないのでしょうか。

【答弁】

市としても詰所待機時間の長期化を認識しているようですので,市民の安全を守るためにも,エアコン設置に対して補助金などの検討することを提言いたします。


(2)消防車両の更新について 【質問】

更新の現状といたしましては、機能も向上していることから配備後20年を経過した車両で、老朽化による活動への影響等を考慮し、更新を行う方向で,都城市消防団が運営する消防団車両等は、110台で,その内20年経過した消防団車両は現在のところ4台ときいております。昨年,車両更新の予定がありましたが,更新されておりませんでした。委員会等で理由が説明されたところでしたが,その理由を再度伺いたいと思います。

質問します。更新されなかった理由は何か教えてください。

【答弁】

昨年度更新を予定していました消防団車両は、指揮車と小型ポンプ積載車です。指揮車は更新しましたが、小型ポンプ積載車のベースとなるトラックシャーシ、いわゆる車両本体が全国的に不足し、年度中に入手できませんでした。


【質問】

計画的な更新であれば,更新されなければ,その後に影響が出てくるかと考えられます。

質問します。更新できなかったことは問題ではないのでしょうか?

【答弁】

令和元年度に更新できなかったことで、姫城小松原分団第8部の小型ポンプ積載車の更新が遅れました。そのため、引き続き古い車両を使用し活動しています。

なお、昨年度中に債務負担行為を設定し、契約を行ったことで、今月末に更新を完了するため、今後の影響はありません。引き続き計画どおり更新を進めてまいります。


【質問】

影響はないということで,安心しました。しかしながら,110台の車両を20年経過ごとに更新を計画していくということで,年間平均5・6台の更新であり,現在,更新台数が少ないとなると一度に更新しなければならない状況もでてくるかと考えます。今後も計画的な更新を行い,安全面に影響でないよう申し述べておきます。今年の消防団出初式において,1台軽車両の消防団車両がありました。軽車両であった理由は,昨年の豪雨災害で,故障し一時的な対応であると伺っています。しかしながら,1年以上そのままであるようです。

質問します。故障等の場合は,どのような対応になるのでしょうか?

【答弁】

消防団車両に故障等が発生した場合は、どのような対応になるのか

車両につきましては、ポンプ等の機械器具を含め、毎月点検を消防団各部において行っています。故障が発生した場合、すぐに修繕を行いますが、修繕が長びく場合は、消防団間での応援出動体制により補完しております。

【提言】

応援出動体制による補完は,主に火災の場合かと考えます。台風等の市内全域で一斉に対応しなければならない場合,応援等は期待できないのではと思います。軽車両の消防団の団員から現場の声を聴かせていただきましたが,強風・暴風時の軽車両での警戒活動,特に堤防を走るときは,横風にあおられ,ハンドルを取られそうになり,川に落ちるのではと,かなりの不安と恐怖があったようです。その実情を是非知っていただきたいと思います。


(3)市職員の消防団員について

【質問】

都城市消防団の定員は1511人です。定員に対する団員数は、令和元年度は1429人で、充足率九四・六%となっており、団員数はこの五年間ではほぼ横ばい状態のようです。新規市役所職員は2年間,消防団員として活動することになっており,定員割れも起こる現状において,消防団としては大変ありがたい制度のようです。しかしながら,2年経過後にやめてしまわれるか方がもいると伺っております。

質問します。2年経過後の状況はどのようになっているのでしょうか?

【答弁】

新規採用職員の消防団入団による2年間の研修を、平成27年度から実施していますが、消防吏員を除く全員が入団しております。

消防団研修終了後の継続状況については、ばらつきはありますが、昨年度は53名中17名、今年度は46名中19名の職員が引き続き、消防団員として活動しています。


【質問】

初年度は,継続している職員はほぼいないというような噂も耳にしましたので,継続率が上がっているようで,安心しました。何らかの対策をされておられるのではないかと考えます。

質問します。継続できない理由はどのようなものでしょうか?また,継続できるよう対策や支援を行っているのでしょうか?伺います。

【答弁】

継続できない理由はどのようなものか。継続できる対策や支援を行っているのか。

仕事や他の地域活動との両立の難しさ、結婚や出産、親の介護などが継続できない理由としてあげられています。

なお、継続支援として、研修中に新規採用職員全員から個別に話を伺うなど、面談を実施し両立できるようアドバイス等の支援を行っております。


【質問】

継続支援によるさらなる継続率上昇を期待したいと思います。新規職員研修の他に,将来の団員確保を目的として中・高・大学生消防団体験事業や,2017年度から実施されている学生消防団活動認証制度があるようです。

質問します。中・高・大学生消防団体験事業や学生消防団活動認証制度の現状はどのようになっているのでしょうか?

【答弁】

中高大学生向けの消防団体験事業につきましては、平成26年度にボランティアフェスティバルの開催に併せ実施しました。その際、一般の方も参加希望が多くあったことから、より消防団についての理解を深めていただけるよう、出初式や消防団行事においても消防団体験事業を実施することで、対象や回数を拡大し、広く周知に努めています。また、学生消防団活動認証制度については、平成29年度から大学生や高等専門学校生等が、在学中に消防団員として消防団活動を行っていたことを認証することで、就職活動支援を目的に創設し、活用いただいています。

これまでにも、広報誌での制度案内や、南九州大学の新入生オリエンテーションで説明を行っており、現在、南九州大学生2名が消防団で活躍いただいています。

【提言】

2年前に質問した消防団の課題が解決されつつあり,更なる課題解決により,本市の防災につながることを期待して,次の質問に移ります。

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