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執筆者の写真いっとく

教育問題~小学校の運動会~

2019年12月議会

(1)運動会の実施状況

(2)運動会の開催時期の課題


【背景】

運動会は,児童,教員,保護者,そして地域の方にとって,重要な学校行事の1つです。そのため,問題や課題も多くあります。例えば,授業時数確保と練習時間の問題,熱中症対策,当日の路上駐車や無断駐車,組体操などの安全性,天気による実施判断など,実施に向けて多くの課題があります。その中でも相談が多かったのが,開催時期に関することでした。子どもが複数いる保護者の方から,中体連と重なり,どちらかをあきらめなければならない状況であったということです。近年では,高校の運動会や部活動でも多くの保護者が応援に駆けつけております。少子化の中,子どもが複数いれば,行事が重なることもありますが,義務教育での行事は可能な限り配慮が欲しいという保護者が多くいます。


(1)運動会の実施状況について

【質問】

質問します。運動会の目的は何になるのでしょうか。

【答弁】

運動会は,体力の向上や運動に親しむ態度の育成とともに,規律ある行動を身に着けることなどを目的とする学校行事である。また,児童同士が異学年の集団の中で仲良く交流したり,自分の役割を果たしたりしながら共通の目標に向けて活動することで,集団の一員としての自覚を高め,他の人とのつながりを深めていくことも目的としている。なお,現行の学習指導要領において,運動会は,「いたずらに勝負にこだわることなく,また,一部の児童の活動にならないよう配慮する」ことや「実施に至るまでの指導の過程を大切にする」ことなどが重要であるあると示されている。

【質問】

児童のための行事であることが分かります。私が,小学生のときには,5月にこいのぼり運動会と呼ばれたた小運動会と10月に秋の大運動会の2回ありました。これは一番運動のしやすい時期に実施したことが伺え舞うす。しかし,過去に比べて10月実施の運動会が減少しているようです。月別実施状況はどうなっているのでしょうか。

【答弁】

小学校の運動会の月別実施状況は,5月に実施している学校が10校,9月に実施している学校が19校,10月に実施している学校が7校であります。


(2)運動会の開催時期の課題について

【質問】

先ほどの答弁でもありましたように,5月,9月,10月開催に分かれるようです。学校の事情によると考えられますが,それぞれの開催時期の課題があります。例えば,9月は熱中症が心配である事,5月は健康診断がまだ終わっていないものもある中での実施である事などです。

質問します。5月,9月,10月開催のメリット・デメリットをどのように考えているのでしょうか。

【答弁】

5月開催のメリットは,年度当初に学級づくりを行えたり,規律ある行動を身に付けたりできること,それ以降の学校行事がゆとりをもって設定できることなどである。また,熱中症のリスクが9月,10月に比べて比較的低いことも考えられます。デメリットは,前年度末や年度当初から練習や準備に取り掛からなければならないことや,新入生への指導や負担に配慮を要することなどである。

9月のメリットは,夏季休業中に教師が準備や打合せを綿密にできることや夏季休業後に集中的に練習や準備に取り組めることなどであります。デメリットは,5月や10月に比べて気温が高く,熱中症の危険性が高いなど健康面での配慮を要することなどです。

10月開催のメリットは,9月開催のメリットに加え,8月や9月のような高温になるリスクが比較的低くなり,健康面での不安が軽減されることなどです。デメリットは,運動会後に予定されている学習発表会や音楽大会などの行事が過密になり,児童や教師の負担感が増すことなどです。


【質問】

運動会の目的を考慮すると5月開催が適しており,児童の健康面を考慮すると10月開催が望ましいことがうかがえます。現在は9月開催が多く,また,中体連と同日の開催日の学校もあるようです。

質問します。学校では,運動会の開催日についてどのように決めているのでしょうか。

【答弁】

各学校は,運動会の開催月のメリットやデメリット,他の学校行事や地域の行事,さらに中学校の行事等を総合的に勘案しながら学校運営協議会での協議も十分に踏まえ,運動会の開催日を決定しています。その結果,近年,運動会の開催日が分散化してきています。教育委員会としては,今後も,各学校に対して,保護者や地域の意見に丁寧に耳を傾け,コミュニティ・スクールにおける学校運営協議会の中で熟議を重ねながら,運動会の開催日を決定するよう働きかけていきます。

【提言】

最後に,子どもと保護者の立場を代表して言わせていただきますと,中体連が県との関係で移動できないのであれば,小学校の運動会の開催日を重ならないようしていただきたいと考えます。しかし,学校の事情や地域の実情などで重なるのであれば,保護者への説明をしっかり行うよう提言します。

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