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執筆者の写真いっとく

スポーツ政策~施設整備・合宿誘致・選手育成~

2019年3月議会

(1)スポーツ施設の+αの付加価値

(2)合宿誘致

(3)選手の育成


【背景】

スポーツの振興についてです。2巡目国体に向けて,本市もいくつかの事業を実施しているところですが,スポーツに係る現場で指導されている方々から,競技力向上に向けて,ハード面ソフト面双方の面から指摘があります。私自身,10以上のスポーツに係った経験も踏まえながら,現場の声を届けたいと思います。


(1)スポーツ施設の+αの付加価値について

【質問】

今年度秋,大岩田の処分場跡地にパークゴルフ場や天然芝のサッカー場2面などが完成する予定です。サッカー競技者にとっては,場所が増えることは単純に喜ばしいことですが,都城市内には,人工芝のサッカー場はありません。志布志市においても,スポーツ合宿の誘致に力を入れており,人工芝のサッカー場を整備しました。毎年夏には,10日間ほどある志布志サッカーフェスティバルにおいて100校を超える参加があります。野尻町にも人工芝のサッカー場があり,今年の県高校新人大会は都城の会場はなく,野尻町を活用していました。雨や霜の心配がない人工芝が選ばれたのです。テニス競技者にとっては,今度16面のコートが完成すれば,これまで4会場で開催していた大会を1ヵ所で実施することが可能になり喜ばしいことです。しかし,大会前の調整では,雨の中でもできる普通のオムニコートよりも,霧島市のまきばドームを活用します。オムニコートが5面あり,屋根がかかっているため,雨で生徒が体調をくずす心配もなく,確実に調整ができるのです。野球競技者にとっては,市営球場の改修が進んでおり喜ばしいことです。しかし,大学の合宿を今後も誘致するのであれば,雨でも心配なく練習できる屋内競技場の必要性をあげていました。また,真夏の試合を開催するのであれば,応援スタンドへの屋根の設置も指摘しています。市民にとって,県の陸上競技場が山之口にできることは喜ばしいことです。しかし,その後の活用を考えれば,新たな合宿団体として,長距離競技を取り込む検討が必要あり,長距離競技の練習には,足にやさしいクロスカントリーコースが必要になってきます。このように+αの施設があれば,都城を選んでもらえることになります。

質問します。付加価値のある設備の充実について市の考えを教えてください。

【答弁】

付加価値を持ったスポーツ施設の整備は,利用者に対して,競技力の向上や健康増進に意欲的に取り組むことができる,より質の高い競技環境を提供できるとともに,合宿やキャンプなどの誘致に有効であると考えております。本市におけるスポーツ施設の整備は,昨年9月に策定した第二次スポーツ施設整備ビジョンに沿って進めることとしており,山之口運動公園での県立陸上競技場の整備や都城運動公園でのテニスコートの規模拡大等を行う計画としております。山之口運動公園については,今後,県が基本設計を進めてまいりますので,県立陸上競技場におけるトレーニング室等の諸室の充実や,クロスカントリーコースの整備について,県と協議してまいります。また,都城運動公園については,競技団体等と意見交換をしながら,利用者の視点に立った整備を進めてまいります。


(2)合宿誘致について

【質問】

県内外から合宿に来ていただければ,市内の競技者にとっても刺激になり,さらに試合等の相手になれば,競技力の向上に大いにつながります。本市では,1泊1人最大2,000円の宿泊費用の助成を実施しており,H30年度は,スポーツ合宿,文化合宿合せて,163団体の見込みがあるということで,年々増加しています。費用の助成は,合宿に参加する指導者や保護者の立場からするとかなり助かります。

質問します。本年度のスポーツ合宿の団体数や4泊以上の大口の団体数はどれくらいあるのでしょうか。

【答弁】

平成30年度のスポーツ合宿の実績は,団体数が122団体,参加人数が3,797名の見込みとなっております。また,そのうち4泊以上宿泊している団体数は,20団体になります。


【質問】

来年もまた,ここに来たいと思わせる地域は,おもてなしの雰囲気があります。本市にも合宿した経験がありますが,串間市では,ホテルはもちろん競技場の近くにも歓迎の懸垂幕があります。そして,大会のときには,串間から応援にきてくださるときもありました。また,木城町では,練習後に汗だくのまま宿泊所に行くのは可哀そうだろうと,競技場に臨時のシャワーを設置してくれたこともあります。

質問します。本市のおもてなしの状況はどのようになっているのでしょうか。

【答弁】

Jリーグチーム等のプロチームが合宿に来られた際は,本庁舎には懸垂幕を,中央通りアーケードにはバナーを,練習会場の高城運動公園には,横断幕を掲示し,周辺には,のぼり旗を設置しております。また,各チームに対し,地場産品の贈呈を行っております。なお,空港や練習会場での歓迎セレモニーやホテル等での交流歓迎会を実施しています。さらに,地元関係者による炊き出しが行われ,選手の皆さんに豚汁などをふるまっています。アマチュア団体が合宿に来られた際は,宿泊日数が4泊未満の団体にはお茶を,4泊以上の団体には,都城産豚肉の差し入れを行っております。

【提言】

行政とともに,市民のおもてなしも必要と考えます。都城市民におもてなしの心がないのではなく,知らないだけなのだと感じます。今週末にスカイスポーツである気球の大学選手権が都城で実施されるそうですが,多くの市民は知りません。長期宿泊や大人数の団体,全国大会などは,行政として市民にアピールしてものよいのではないでしょうか。


(3)選手の育成について

【質問】

選手の育成には,時間がかかり,結果を出すまでには,継続的に様々な手立てをしていく必要があります。私自身,ありがたいことに,3競技で高校総体ベスト4や新人大会で九州大会を経験させていただきました。競技としては素人でも,生徒と本気でぶつかりながら,どうドラマを作れるかいろいろな仕掛けをしたところです。県はワールドアスリート発掘・育成プロジェクト事業という育成事業を数年前から実施しています。スポーツをしている児童としていない児童の差が広がる中,競技力向上のためには,中間層の拾い上げが重要になってきます。

質問します。育成に関して,県と何か連携している事業があるのでしょうか。

【答弁】

県のワールドアスリート発掘・育成プロジェクト事業は,体力・運動能力に優れた小学生を選考し,他競技種目体験や横断的な能力開発を行うこととで,子ども達の適正を見極め,トップアスリートを育成することを目的に実施されております。現在,県の募集に応募した市内用の小学生が参加しておりますが,本市においては,この事業との連携は行っておりません。その他の県との連携につきましては,本年度より平成32年度まで,県単独新規モデル事業として,スポーツ習慣化促進事業に取り組んでおります。事業主体となる総合型地域スポーツクラブ等との連携により,スポーツに接する機会の少ない子ども達も含め,様々なスポーツに親しんでいただける機会を創出し,他競技種目の体験や,能力開発につながる事業を提供しております。


【質問】

2月にモンゴルとの交流事業で,レスリング競技の浜口選手と永田選手が本市に来られました。競技の指導だけでなく,都城西高校において永田選手が講演会をされました。生徒の目が輝いていたという話や,オリンピックのメダリストの話を聴く経験ができて非常によかったという感想を聞きました。モンゴル交流事業が終わるということは,オリンピアンの話を聞く機会が一つなくなることになり,残念に感じるところです。

質問します。オリンピアンの講演を児童生徒が聴く機会を,どのように考えているのか教えてください。

【答弁】

本市では,児童生徒健全育成事業として,JFA「夢の教室」を実施している。本年度は,本県出身のオリンピックメダリストである松田丈志氏を招き,石山小学校で,「夢をもつこと」や「夢に向かって努力することの大切さ」などを子どもたちに伝えてもらった。実際に,松田氏を目の前にした子どもたちは,目を輝かせながら授業に臨み,持参されたメダルに触れたり,一緒に運動したりするなど,日頃の学習では経験できない貴重な体験となったと聞いている。また,本年度の「スポーツ義足体験授業」として,東京パラリンピック陸上短距離の出場を目指す山下千絵選手を西岳小学校に招いた。子ども達は,義足を着けての歩行や跳躍の困難さを体感した後,山下選手の力強い走りを間近でみたことで「パラリンピックが相当な努力をしていることが分かった」と驚いていた。オリンピアンやパラリンピアンとの交流は,子ども達にとって,生き方を学び,自分自身について考えるよい機会となった。


【質問】

本市ではみやこんじょトップアスリート事業として日本体育大学と提携しています。日体大の松浪健四郎学長は日体大を地元の大学と思って活用してくれと言われたそうです。宿泊場所は日体大が活用できるそうなので,交通費の補助があれば,多くの選手が日体大の練習に参加でき,いい刺激を受けるのではないでしょうか。31年度は,日体大への派遣を計画していると伺っています。

質問します。競技種目など,具体的な内容をおしえてください。

【答弁】

本市では,2巡目宮崎国体に向けた競技力向上を図るため,小中学生のジュニア選手の育成を行うとともに,育成に携わる指導者の養成,指導力の向上を目的として,みやこんじょジュニアトップアスリート事業を本年度より実施しております。また,来年度からは,隔年で1競技につき強化選手15名及び指導者2名を日本体育大学へ派遣する強化合宿を計画しております。なお,日本体育大学への派遣につきましては,2競技を予定しておりますが,今後,事業を委託する都城市体育協会と連携して競技の選定を行って参ります。


【質問】

2巡目国体に向けて,選手の育成に力を入れていく,そのためのトップアスリート事業とも聞いていますが,小学校からの継続的な育成も必要かと考えます。ある競技において,小学校に少年団があるが,中学校には部活動がなく,そこでやめてしまうという現状があるようです。

質問します。運動部活動の振興や体力向上について,小中高連携して育成をしていく考えはないのでしょうか。

【答弁】

県教育委員会は,「運動部活動の振興」「学校体育の指導体制の確立」「競技力向上やスポーツの振興」を図ることを目的として,小学校,中学校及び高等学校に体育振興指導員を配置している。この体育振興指導教員は,小中高をまたいでの派遣が可能であり,体育の授業や運動部活動の充実に取り組んでいる。今年度,本市では,小中学校5校に5名の体育振興指導教員が派遣されている。


【質問】

学校においても働き方改革が言われており,部活動をしたことがない教員にとって,部活動の顧問は非常に負担が大きく,外部指導員の活用が言われています。しかし,教員の中には部活動をしたい方もおり,その先生のところに生徒が集まってくることもあります。高校においては,部活動強化指定校となれば,生徒を勧誘し,さらなる実績をつくることができます。

質問します。中学校の強化指定校はどのようになっているのでしょうか。

【答弁】

県教育委員会は,一定の実績のある運動部をもつ中学校を「競技力向上推進校」に指定し,活動支援費の交付や県有体育施設の使用料減免などの支援をすることにより,一層の競技力の向上を図ることとしている。現在,本市では,祝吉中学校弓道部男子,沖水中学校空手道部男子,西中学校体操部男子,中郷中学校バスケットボール男子が本指定を受けている。

【提言】

一方で競技力がおち,もう片方で教員の負担増の問題がありますので,早い段階で検討をしていただくよう提言します。

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