観光イノベーターと高崎の観光資源について質問します。
2020年3月議会
(1)観光イノベーターの取組
(2)たちばな天文台の利活用
(3)高崎総合公園内の資源を連携させた取組
(4)関之尾公園リニューアル
【背景】
都城市は,宮崎牛と焼酎を原動力にふるさと納税の寄付額で日本一となり,全国の生産量の大半を占める大弓や木刀など,日本特有の特産品も持っております。日本一の肉と焼酎のふるさととして,肉(meat)に会う(meet)ツアー「ミートツーリズム」を展開し,利用者は,約100倍へと大きく増加しているようです。また,母智丘公園は「さくらの名所100選」であり,関之尾滝は,「日本の滝100選」に選ばれており,日本ジオパークの認定された霧島連山の区域の一部となっております。道の駅も物産振興拠点施設としてリニューアルされ,重点道の駅に認定されています。今後の稼げる観光戦略として期待しているところです。
(1)観光イノベーターの取組について
【質問】
地域再生計画を元に,昨年9月,外部人材の自由な発想で,市の観光戦略を立案することを目指して,観光イノベーターが選任されました。本市への国内外の観光誘客を促進するため,プロフェッショナル人材を全国から公募し,半年が経過しました。
質問します。観光イノベーターが導入されましたが,どのような取組をされているのでしょうか?
【答弁】
令和元年9月1日より,武田弘氏に観光イノベーターとして着任していただいております。同氏には,本市の観光に関する現状把握と行い,外部の視点で本市の観光事情を客観的に分析していただいているところであります。今後は,分析を踏まえた上で,一般社団法人観光協会等の関係団体と連携を図りながら,本市の特性を活かした観光メニュー等を企画していただく予定であります。
(2)たちばな天文台の利活用について
【質問】
観光イノベーターには,観光素材(ヒト・モノ・コト)を発掘し,磨き,地域全体の「稼ぐ観光」につながる外からの視点やアイデア,提案及び行動力が期待されております。また,環境整備はもちろんですが,地域の活性化をそこに住んでいる人だけで実現するのではなく,プロフェッショナル人材として,あらゆる資源を活かすことが期待されております。そこで,都城の観光資源の1つであるたちばな天文台の可能性を探りたいと思います。たちばな天文台は,高崎町が「日本一星空のうつくしい街」に選ばれたことを契機に,平成3年に霧島連峰が一望できる高台に整備された施設です。都城の対外的PRポスターにも見上げる夜景として採用されています。
質問します。本市におけるたちばな天文台の位置づけはどういうものでしょうか?
【答弁】
本市において,高崎総合公園内にいちするたちばな天文台は「日本一星空の美しい町」を象徴する観光施設としての位置づけとしております。
【質問】
観光素材のヒトについて,現在の天文台の職員は,専従職員として天体の専門知識を持っており働いており,天文台の館長はご高齢で,退任後,天文台はどうなるのか危惧されている現状があります。また,現在,高崎町には,地域おこし協力隊の方がおり,高崎町農産加工センターで活動されており,地元の方に大変喜ばれております。
質問します。天文台活性化のために,専門知識を持った職員と地域おこし協力隊の連携した活用策などの検討はないのでしょうか?
【答弁】
たちばな天文台においては,現在指定管理者による管理運営や様々な企画等に取り組んでいるところであり,その中で専門的知識を持つ職員を雇用され,業務遂行できているところです。そうしたことから,地域おこし協力隊の活用については,現在検討しておりません。
【質問】
観光素材のモノについて,たちがな天文台は平成3年に整備されておりますので,令和4年度に30周年を迎えます。施設の老朽化が進んでおり,雨漏り等もあり,昨年補修をしたようですが,大雨でも大丈夫か不安であるようです。また,トイレ等も古く,夏場は虫が侵入してくるようです。一番重要な望遠鏡は,15年ほどで更新が必要なようですが,一度も更新されておらず,レンズ等には傷が入ってようです。最低でもオーバーホールを実施し,寿命の延長を図る必要性があるようです。
質問します。天文台の改修やリニューアルはないのでしょうか?
【答弁】
たちばな天文台につきましては,日常の施設設備の管理及び点検については,指定管理者が行い,修繕については,状況に応じて,市もしくは指定管理者が行っております。大型望遠鏡や観測ドーム,施設自体の改修については,改修費用と利用者同項等,様々な視点から判断する必要があると考えております。
【質問】
観光素材のコトについて,天文台の入館者数は平成22年度は4150人でしたが,H28年度は9003人で,ここ数年は8000人前後の入館者数があるようです。マルマルと比較すると非常に少ない利用者ですが,マルマルでも毎週のようにイベントが企画されております。たちばな天文台でも8月などイベント企画の月は入館者が増加しています。
質問します。星空日本一にも輝いたことのある,その資源を活かすたちばな天文台の利活用の検討はないのでしょうか?
【答弁】
現在は,指定管理者が主となり,星空教室や観測会,天文台でのディナー企画など様々な企画,PRに取り組んでおります。今後も引き続き,指定管理者と連携して,星空日本一を売りとした企画やPRに取り組んでまいります。
(3)高崎総合公園内の資源を連携させた取組について
【質問】
たちばな天文台は高崎総合公園内にある施設ですが,温泉施設のラスパ高崎などと連携がいまいちされていないように感じます。ラスパ高崎は,平成30年度,温泉利用者が10万9465名で,宿泊者は年間5270名とお聞きしました。他にも宿泊できる施設として,RVパークやほくとハウスがあります。
質問します。宿泊のできるRVパークやほくとハウスの利用状況はどうなっているのでしょうか?
【答弁】
平成30年度の実績としまして,RVパークは271組,北斗ハウスは1880名の利用がありました。両施設とも平成30年度途中より,連泊料金を設定したことにより,長期滞在利用者が増加傾向にあり,特にRVパークは,令和元年度1月末までの実績が391組となっております。
【質問】
高崎総合公園には,温泉施設のラスパ高崎をはじめ,たちばな天文台,RVパーク,パークゴルフ場などの運動施設もあり,都城の総合レジャー施設の1つであります。先ほど伺った宿泊施設の宿泊者がたちばな天文台を利用するような連携した取り組みがあれば,活性化につながるのでは考えます。
質問します。これらの資源を活かし,連携した今後の取組はどのように考えているのでしょうか?
【答弁】
高崎総合公園内には多様な施設がございますので,施設ごとの企画やPRではなく,公園全体として,連携した取組を行うことが,利用者増加へと繋がるものと考えます。今後は,指定管理者と連携して公園施設全体としての企画やPRに取り組んでまいります。
(4)関之尾公園リニューアルについて伺います。
【質問】 観光イノベーターに,期待されていることには,観光素材(ヒト・モノ・コト)を発掘することもですが,代表する観光資源を最大限に活用することも求められているのではないかと考えます。関之尾公園のリニューアルに伴う活性化もあるのではないでしょうか。2018年の6月定例会で,観光資源の活用として関之尾滝を取り上げました。その中で,観光地として行政が手を入れるべきところは手を入れ,関之尾緑の村の研修センターやケビンなども改修を実施し,魅力あるジオパークを目指すよう提言をおこないました。
質問します。今回,関之尾公園はリニューアルが始まりますが,滞在型の観光地となるリニューアル,例えば,グランピングやオートキャンプができるリニューアルはあるのでしょうか?
【答弁】
令和2年度は,関之尾緑の村において,アウトドアの専門家や地元関係者を招いたキャンプによる実証実験を実施します。同時に,関之尾にどのような宿泊施設が適しているのか,また,採算性や管理運営面なども視野に入れながら,専門事業者から志悦整備の提案をいただくアドバイザリー業務も実施してまいります。関之尾公園の自然公園としての魅力を体験していただくには,グランピング等は大変良い視点であると考えているところですが,アドバイザリー業務の提案も踏まえ,具体的な整備内容について検討してまいります。
【提言】
関之尾滝をはじめ,都城には全国に誇れる素材がいくつかあります。今回,たちばな天文台を中心に取り上げましたが,各15の地域にある素材とその魅力を活かした取組を行うよう提言します。是非,観光イノベーターには,責任者の方だけでなく,しっかりと現場の方々の声も聴いていただき,活躍することを期待しています。
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