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執筆者の写真いっとく

障がい者の福祉支援~居場所づくり~

2020年12月議会

(1)自殺の現状と対策

(2)医療との連携

(3)精神障がい者の居場所(相談場所)の状況

(4)障がい者の働く場


【背景】

平成30年6月議会において,障がい者支援と自殺対策について取り上げましたが,厚生労働省の人口動態統計によると,平成30年は全国で20,032人,宮崎県で204人,本市では37人が自らの命を絶っており,尊い命を亡くしています。また,宮崎県は,令和元年の自殺死亡率が17.8で全国ワースト8位で,本市は18.7とさらに高い状況がずっとつづりております。さらに,今年は,警察庁の統計データによると,10月時点で,県内で194名の方が自ら命を絶っており,10月だけで32名も亡くなっております。平成31年4月に都城市自殺対策行動計画(第2期)が策定され,令和5年の目標として,自殺者数26人以下,自殺死亡率16.5とが掲げられ,相談支援や居場所づくりにより,その達成を期待されてております。


(1)自殺の現状と対策について

【質問】

今年は,コロナの影響もあるのか,全国的に自殺者数が増加している状況があるようです。

質問します。本市の自殺の現状はどのようになっているのでしょうか。

【答弁】

本市の自殺者数は年々減少傾向にありますが、全国の自殺死亡率と比較すると依然として高い状況が続いております。令和2年1月から9月までの本市の自殺者数は19人でございます。本市の自殺者の傾向として、半数以上が60歳以上の高齢者です。また、自殺者の約7割は同居人がいたことがわかっております。


【質問】

対策の1つとして,ゲートキーパー養成講座を令和2年度は9月17日に開催しているようです。ゲートキーパーとは,悩んでいる人に気づき,声をかけ,話を傾聴し,必要な支援につなげる見守る心のサポーターのことです。

質問します。現状を踏まえどのような対策を実施しているのでしょうか。

【答弁】

本市の自殺対策行動計画の重点施策である高齢者の自殺対策として、今年度は地域包括支援センター職員や介護支援専門員を対象としたゲートキーパー養成講座を現時点で4回実施しております。また、「こけないからだづくり講座」の2か所の会場で、ゲートキーパーやこころの健康に関する研修会を実施いたしました。そのほか、本市では福祉課や市保健センターに相談窓口を設置し、広報誌やホームページにて周知・啓発を行っております。また、相談窓口カードを作成し、悩んでいる人が手に取りやすいように庁舎等に設置しております。


(2)医療との連携について

【質問】

自殺につながるまでに4つ以上の要因がからむとされており,その中でもうつ病,精神疾患が大きな要因となっているようです。精神疾患に関する対策が重要となってきます。しかしながら,相談支援をされている方から,現在,電話相談が増え,コロナの影響があるためか,精神科を受診しにくい状況があると相談者から話があったと聞きました。自殺者数を減らしていくためにも医療との連携は,必要不可欠であると考えます。

質問します。精神科受診の状況を把握しているでしょうか。

【答弁】

各精神科の受信状況については、把握しておりません。市への受信に関する相談があった場合には、市内外の医療機関を紹介しております。


【質問】

精神科のデイケア,ショートケア,ナイトケアは,精神障がい者の社会機能の回復を目的として行うもので,これらのデイケア等の利用者数は年々増加傾向にあるようです。多機能型精神科診療所は高いパーフォーマンスを有し期待されているところです。

質問します。ナイトケアを実施している病院はどのくらいあるのでしょうか。

【答弁】

市内の精神科・心療内科でナイトケアを実施している病院はございません。


(3)精神障がい者の居場所(相談場所)の状況について

【質問】

先ほど,都城の現状として7割が同居人がいたとあり,家族だから相談できなかった状況がうかがえます。また,精神疾患を患っている方は,夕方から夜間にかけて不安を感じることが多いと聞きますが,都城には,ナイトケアを実施している病院はないとのことです。都城市自殺対策行動計画(第2期)にも,居場所づくりや相談支援が多く掲載されているようですが,日常的に集まれる場所は少ないように感じます。

質問します。精神障がい者の居場所は市内にどのくらいあるのでしょうか。

【答弁】

本市では、精神障碍者の居場所として、常設型のぽかぽかサロンと、星空の都地域活動支援センターの2か所を提供しており、祝祭日を除く月曜日から金曜日まで開設しております。また、総合支所管内でも月に3回、サロンを開設しております。


【質問】

ピアサポーターの人数として,2年前には,障がい者等日中活動支援事業で1名,地域活動支援センターⅠ型事業で3名の方が活動しておられました。過去の答弁の中で,より多くのピアサポーターが安心して活動していけるよう,地域活動支援センターⅠ型事業においての養成や活動支援をより充実させていきたいとありました。

質問します。市内のピアサポーターの数はどのくらいいるのでしょうか。

【答弁】

ピアサポーターは、自身の経験等を活かし、同じ問題を抱える人を対等な関係で支えるもので、精神障がい者にとっては重要な支援者です。現在活動しているピアサポーターは、障がい者等日中活動支援事業のほかぽかぽかサロン1名、都城市地域活動支援センターⅠ型事業の星空の都地域活動支援センター3名です。


【質問】

本市は,公共交通機関が未成熟であるため,各地域に居場所づくりを行うことが難しい状況ではあると考えます。そうであるならば,訪問型のアウトリーチ事業の展開が考えられます。

質問します。アウトトリーチ事業の展開はどのようになっているでしょうか。

【答弁】

障がい者等日中活動支援事業において、訪問による見守り活動を行っております。常設型サロンまでの距離がある総合支所管内にお住まいの方や、サロン等の利用が少なくなってりう方などを訪問するほか、電話による見守りや相談対応も行っております。また、サロン等の利用の有無に関わらず、精神障がい者基幹相談支援センターが対応し、状況に応じて訪問支援を行っております。


【質問】

居場所づくりやピアサポーター,アウトリーチ事業を充実させることは,相談体制の強化となり,自殺者数の減少につながることと考えます。

質問します。今後増やしたりなどの検討はしていないのでしょうか。

【答弁】

障がい者等日中活動支援事業において、精神障がい者とその家族を含めた支援となる家族会を開催し、精神障がい者の居場所づくりをさらに進めてまいります。ピアサポーターは、障がい者等日中活動支援事業で現在新たに3名を養成中です。アウトリーチ事業では、様々な困り感を抱える精神障がい者が、居場所や相談支援機関に確実につながるよう、今後も医療機関や関係機関と連携し、支援を必要とする精神障がい者の把握や、継続的な支援を行ってまいります。

【提言】

居場所づくりについてはさらに進めていき,ピアサポーターについては,新たに3名養成中,アウトリーチ事業については,医療機関や関係機関と連携し継続的な支援を行っていくとうことで,今後の相談体制の充実と自殺者減少に期待したいと考えます。


(4)障がい者の働く場について

【質問】

都城管内の就労継続支援A型事業所は,29年度当初は9事業所あったようですが,2事業所が閉鎖され,30年度には7事業所に減少しています。さらに今年,複数の福祉作業所の指定が取り消しになりました。そこで作業をしていた方々が一番の被害を被ることになりますが、今回は,他の事業者が引き受けたと伺い安心したところです。今回の指定取り消しにより,A型B型ともに福祉事作所数が減少している状態であります。

質問します。市としては,福祉作業所を今後どのように考えているのでしょうか。

【答弁】

本市には令和3年1月に指定取消となる事業所を除き、現在、就労継続支援A型事業所が8事業所、就労継続支援B型事業所が19事業所あります。平成30年4月時点から事業所数は増加しており、近年の利用実績をみると利用量が増加傾向にあることから、障害福祉サービス事業所の指定を行う県と連携を図ってまいります。

【提言】

働く場があるということは,障がい者にとっても,希望となっているようです。先ほどのピアサポーターにしても,働くピアサポーターの方を見て自分もそのような仕事をしたいという方もおられるようです。正規職員としてのピアサポーターの増加とともに,福祉作業所の充実も期待したいと考えます。

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